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三好清海の呟き

「仕留めきれませんでしたな」

あと一歩のところだった。鶴姫とASHを追い詰めたものの、二人の持つ底力は最後に清海、由利、秀頼、千姫を空間移動させてしまった。

「さすがはASHと鶴姫。あの二人が組むと脅威ですね」

由利が言った。その口調は冷静だ。真田十勇士でも、彼女の冷静さは際立っている。今は、軍を率いる立場である望月六郎太も冷静だが、六郎太はその反面、激しい感情を露わにすることも多い。

「それにしても、あのユリドとアプサラスとか申す者どもは手を貸しませんでしたな」

由利が記憶を遡るように言った。確かに、あの二人は戦いに加わらなかった。

「第三帝国の者であったな」

清海は額を指でトントンと叩く。

「ペルセフォネの側だと思いましたが・・」

「大殿に報告しましょう」

清海の言葉に由利が言った。総帥である真田昌幸は今は冥界第二帝国の前線にいる。第三帝国を見限り、第二帝国に真田はついた。しかし、その真意は未だわからない。

「まずは六郎太殿を待ちましょう」

清海は、荒れた大地に目をやった。陰陽師でもある彼女は、あることに気づいていた。それは「仲間」の気配であった・・。




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