バタバタした週明けだったが、週末の日曜日に10月21日なかのZERO小ホールで開催する魔界の復活公演「GENESIS-DELETE」のZOOMリハーサルが行われた。
今回は徹底した感染対策を行うため、リアルな全体リハーサルは前日のみとし、リハーサル自体は全て各シーンごとで行うこととした。稽古場の密状況を回避するためである。
元々、魔界は徹底した効率でリハーサルを行ったきた。初日から台本を離すのが通常である。「セリフを覚えるための稽古」などは存在しない。ジャンルの違うメンバーが一体感を持つためにはなる限り無駄な時間を無くすことをモットーとしてきた。今回はその究極バージョンともいえる。
しかし、全てが抜き稽古だと全体のイメージが掴めないのでそのためにZOOMでリハーサルを行った。
今回は音楽や舞の比重が高いので、それらの楽曲を実際にフル尺で流し、芝居部分は読み合わせをしながら、楽曲部分で、演出の素案を話していくというスタイルだ。これを部分的に止めることなく一気に最初から最後まで行う。質問などは、その後だ。
リハーサルの模様は、全て録画し、参加できなかったメンバーが確認したり、参加したメンバーも復習で使えるようにした。照明などのアイディアプランも話したので、技術スタッフにも共有する。
やってみて、これは非常に効率がいいと感じた。
全体のイメージは十分に伝わるし、全体の尺の長さもおおよそ見当がつく。流れが理解できることで修正ポイントや、演出上の細かい部分にも目が行き届く。
今までも稽古場で似たようなことを行ってきたが、稽古場よりも効率がいい気がした。
まず、集まる手間がかからないことで柔軟にスケジュール調整できるし、あとで見返す資料も同時にできる。コロナが収束したあとでも初回はこのやり方でいい気がした。
もっともこれが可能なのは、出演メンバーの大半が気心知れたメンバーということもある。
この日は、通常は参加しない音楽班のメンバーも参加してくれて、熱気のこもったリハーサルになった。
主役のASH様ことみおりちゃんはすでに大方のセリフは入っていたし、各人の意識の高さが画面越しに伝わってきた。
コロナは我々ショービジネスに大きな打撃を与えた。魔界もこの1年は自粛をした。しかし、このまま歩みを止めていても事態は大きく変わらない。であれば、感染対策を万全にしたコロナに対応した作品を作ることだ。
演出上も、運営上も、「制限」と考えずに「効率」と考え、効率をあげることで、いかに完成度の高い作品を作り上げれるかに意識を変えた。今回の公演はその試金石だ。
きっとやってみて気づくことも沢山あるだろう。しかし、それはやってみてしかわからないことなのだ。
魔界という不思議な作品をより高みに持っていくために、そして「歴史」を作っていくために第一歩を踏み出した。
なおこの公演はあえて「配信」は行わない。ビジネス的には赤字になるがまずはシンプルにこの状況下でショーだけのビジネスを行ってみてその可能性を検証してみたいと思っている。
そして、ファンの皆さんに安心してご覧いただけるように。
この我々のチャレンジに力を貸していただきたいと思っている。
チケットはこちらから。
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