2021.10.21「魔界」の公演を行う意味。

昨日、私が脚本・総合演出をつとめるハイブリッドエンタテイメントショー「魔界」の有観客公演を10月21日なかのZERO小ホールで行うことを発表した。

出演者などの詳細については8月28日に魔界の公式HP にて発表することになっている。

昨年8月29.30日にかめありリリオホールで行った公演以来、1年ぶりの有観客公演となる。


現在、東京は緊急事態宣言下にあり、10月は緊急事態宣言は明けていることになっているが、これについては実際のところはその時になってみないとわからない。


本来は、完全にコロナが収束し、一切の制限がない状況になったところで公演を再開するつもりにしていた。しかしながら、現状を見ていると、コロナ前の状況に戻るにはまだまだ時間が掛かると判断せざるを得ない。この状況の中でやれることを模索しないと、「魔界」というコンテンツそのものが消滅することになってしまうだろう。


現在は、緊急事態宣言下ではあるが、イベントは「上限人数、キャパ」などの制限の中で行うことが可能になっている。国や都の決めた制限を遵守しながら、さらに独自の感染対策も立て、公演を安全に進めなければならない。そのためには、「コロナ禍」での公演を前提にしたコンテンツづくりを行う必要がある。


まずは、会場の広さ。


小劇場やライブハウスは、そもそものキャパシティが面積に対して相当、密な状態で設定されている。舞台も狭く、演者同士の距離も常に「近い」状態にある。したがって、感染対策という意味では、なかなか難しい。


その点、「魔界」は昨年からホールに拠点を移しているので、場所という点では感染対策を効きやすい。今回は500のキャパシティのところを50%を大幅に上回る制限をかけて、観客の皆さんの安全な距離を確保する。


また、今回は、「座って見入る」というコンテンツに魔界のコンセプトを置きなおす。もともと魔界は、プロレスの延長線上から発展してきたとので、場外乱闘や観客の声援など、会場の一体感が魅力であった。バンドの生演奏も入ることから音楽ライブ的なノリもある。いずれも感染予防としては相反するものである。昨年の公演は、そのあたりも考慮していたが、今回は、より「見入る」。映画を見るような感覚を作り出したいと思っている。

「立体的」な映画感覚。

そのためには、演出や照明などの工夫が必要だが、今回はその試金石的な位置付けとなるだろう。


そして、魔界のもっとも大きな問題は、出演人数の多さだ。通常の興行は50人近い出演者がいた。この数の多さだと、ステージの広さのメリットも消えてしまうし、何より稽古時点でのリスクが増大する。また、ホールは「楽屋の収容人数制限」がコロナ禍において決まっており、その点においても今回は出演人数を大幅に削減することにした。この点だけは、「断腸の想い」だ。魔界は一人たりとも無駄なキャラクターはいない。すべてのキャラクターがいて魔界という世界観が構成される。そういう意味でもこの決断は大変難しいものであったが、「継続」という昨年にはなかった目標が今回はあるので、この点についてもこの先の活動で乗り越えていけると思っている。


まずはコロナ禍が続く中でのショーエンタテイメントのあり方を模索していく。


昨年は、コロナ前の状況に戻ることを前提にした限定的な公演だったが、今回は現在の状況が続くことを前提としたコンテンツ制作となる。


もちろん感染リスクはゼロにはならないし、そんなエンタテインメントなぞ必要ないという人もいるだろう。しかし、歴史を振り返ってみると、ショーエンタテイメントがなくなった時代は存在しない。祭り、舞台、儀式、様々な形を変え存在した。ショーエンタテイメントは人間社会と共に歩んできたのだ。それがなくなることはないと私は思う。


ただ、状況に合わせて柔軟に形を変える。


今、必要なことはその「変化」だと思う。


2021.10.21。


我々はその第一歩を踏み出したいと思っている。




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