さかのぼり日本史〜天下泰平の礎
磯田道史著
2011年にNHKで放送された「さかのぼり日本史」の書籍版です。
今、おそらく最も著名な歴史学者磯田道史さんが番組の内容を非常にわかりやすく解説しています。
この番組は昭和から日本史の転換点をさかのぼりながら考えていくという非常に興味深い手法でつくられました。歴史を点ではなく線でみるということにおいては、重要な考え方です。
今回の「天下泰平の礎」は江戸時代に焦点を当て、露寇事件、天明の大飢饉、生類憐れみの令、島原の乱と、体外危機→自然災害→民命政治→命の尊さと徳川幕府が直面した問題とそれに対応した思考の変化をわかりやすく辿っていきます。
現在〜過去への流れが人の思考に「つながり」を生み、そこから理解が進むという構成はまさに見事です。
また、日本において江戸期は、明治維新以上に社会のパラダイム転換が起こった時代であり、この時代を読み解けば、現在の閉塞した時代の脱却点を見出すことができるように思います。
書籍は番組よりコンパクトに収まっていますが、その分、スピーディー学ぶことができます。
ぜひ機会があればご一読を。

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Akihito manabe profiel:
研修講師、演出家、脚本家、小説家、作詞家
1968年生まれ
大学卒業後、大日本印刷、吉本興業を経て独立。
「演出」にフォーカスしたコミュニケーションプログラム「アクトレーニング」を開発。教育機関、企業などで幅広く講師活動を行う。
一方、独特の感性でエンタテイメントビジネスでもハイブリッドエンタテインメント「魔界」の総合プロデュースなどを行う。
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